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LITTLE WOMEN 若草物語 12-3

Chapter Twelve Camp Laurence ローレンスのキャンプ 3

Alcott, Louisa May オルコット ルイーザ・メイ
AOZORA BUNKO 青空文庫
 ロングメドウについたとき、もうテントがはられ、クロッケーをするための、鉄輪がとりつけてありました。
そこは、気持のよい緑の野原で、まんなかに、三本の樫の樹が、広く枝をはり、クロッケーをする芝生は、きれいに刈りこまれていました。
「キャンプ・ローレンスばんざい!」みんなが、よろこびの声とともに上陸すると、ローリイがいいました。
「ブルック先生が司令官で、ぼくが兵站総監、ほかのみんなは参謀です。それから、女のかたはお客さま、
テントはみなさんのために、とくに張ったもので、樫の樹のところは客間、ここが食堂、そちらが台所です。
あまり暑くならないうちに、ゲームをやって、それから、ごちそうの支度をしましょう。」
 フランク、ベス、エミイ、それからグレースは芝生に腰をおろし、ほかの八人がクロッケーをはじめました。
ブルック先生はメグとケイトとフレッドと組み、ローリイは、サリー、ジョウ、ネッドと組みました。
みんな張りきって、ものすごく戦い、しばらくは、どちらが勝つか敗けるわかりませんでした。
そのうちに、フレッドが、だれも近くにいなかったので、じぶんの打ちいいように、ボールを靴のさきでころがしました。
そして、「ぼくはいったよ。さあ、ジョウ、あなたを敗かして、ぼくが一ばんだ。」と、いいました。
 ジョウは、ずるいフレッドにむかって、やり返しました。そして、しばらく戦いましたが、とうとう勝つことができました。
 ローリイは、帽子をほおりあげましたが、お客の敗けたのをよろこんではいけないと気がつき、小声になってジョウにいいました。「きみ、えらかったぞ。あいつインチキやった。ぼく見てた。
みんなの前でいってやることできないが、二度とやらないだろう。」
 メグも、髪をなおすふりをしてジョウをひきよせ、さも感心したというような顔で、「ほんとに、しゃくだったわ。でも、よくこらえたわ。あたし、うれしかった。」
「ほめないでよ。メグ。今だってあいつの横っ面はりとばしたいくらいよ。
もうすこしであのとき、かんしゃく玉がはれつしそうだったわ。」と、
 
Copyright (C) Louisa May Alcott, Masaru Mizutani
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