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LITTLE WOMEN 若草物語 12-6

Chapter Twelve Camp Laurence ローレンスのキャンプ 6

Alcott, Louisa May オルコット ルイーザ・メイ
AOZORA BUNKO 青空文庫
 ローリイが、あれをいっておやりと、ささやいたので、ジョウはすぐにきり出しました。
「クロッケーでインチキやらなかった?」
「うん、ちょっと。」
「よろしい、きみのさっきの尻とり話、海のライオンという本からとらなかった?」と、ローリイ。
「いくらかね。」
「イギリス国民は、あらゆる点で完全と思いますか?」と、サリー。
「そう思わなかったら、イギリス人の自分は、はずかしいですよ。」
「それでこそほんとのイギリス人だ。さあ、今度はサリーのばんだ。」
「なにが一ばんきらい?」と、フレッド。
「くもと、ライス・プディング。」
「一ばん好きなのは?」と、ジョウ。
「ダンスとフランスの手ぶくろ。」
 そのとき、ジョウが、頭をふって、
「つまらない遊びね。それより作家トランプを、おもしろくやらない?」
 ネッドとフランクと小さい女の子がくわわって遊んでいるあいだ、年上の三人はそこからはなれて腰をおろして話しました。
ケイトは、ふたたび写生帳をとり出してかき、メグはそれをながめブルック先生は草の上にねころんでいました。
メグは、ケイトのかくのを見て、おどろきの声で、「なんておじょうずなんでしょう! あたしもあんなにかいてみたいわ。」と、いいました。
「どうして、おけいこなさらないの? あなたは絵の天分がおありですわ。」
 それから、家庭教師のことになり、ケイトは家庭教師について習ったから、あなたも家庭教師に習うといいといいました。
メグは家庭教師につくどころか、
じぶんは家庭教師として教えにいっているといいますと、
ケイトは、「まあ、そうなんですの。」と、いいましたが、そのいいかたは、おやおや、いやなことだと、いうような調子でした。
ブルック先生は、とりなすように、「アメリカのおじょうさんがたは、先祖がそうであったように、独立し自活することがたっとばれるのです。」と、いいました。
 
Copyright (C) Louisa May Alcott, Masaru Mizutani
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