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LITTLE WOMEN 若草物語 23-2

Chapter Twenty-Three Aunt March Settles The Question マーチおばさん 2

Alcott, Louisa May オルコット ルイーザ・メイ
AOZORA BUNKO 青空文庫
「ごめいわくはかけません。すこしでもぼくに好意を持って下さるかどうか知りたいだけです。ぼくは心からあなたを愛しています。」
 さあ、今こそおちついて、例の文句をいうべきでしたが、
すべて忘れ、うなだれて、わかりませんわと答えただけで、それもあまりにひくかったので、ジョンは聞きとるために身をかがめなければなりませんでした。
「ぼく、いつか報いられるかどうか、うかがいたいのです。そうでないと仕事もできません。」と、いいました。
「ぼくは待っています。そのうちに、ぼくを好きになるようになって下さい。
 ジョンは、懇願するようでしたが、一面、なんとなく、たのしそうで、成功をうたがわぬというような満足そうなほほえみさえうかべていました。
処女の優越感から気まぐれな気持にかられ、「わたし、そんな気持になれませんわ。どうぞお帰り下さい。」と、いってしまいました。
「本気でそうおっしゃるのですか?」と、部屋から立ち去ろうとするメグを追って、心配そうに尋ねました。
「ええ、あたし、そんなことで気をもみたくありませんわ。父も気にかけないようにといいました。早すぎますし、そんな気になれませんわ。」
「あなたのお気持がかわって来てほしいものです。ぼくは待っています。ぼくをからかわないで下さい。」
「あたしのことなんか考えないで下さい。そのほうが、あたし、けっこうなのです。」 メグは、恋人の忍耐とじぶんの力を試そうとする気味のわるい満足を味わいながらいいました。
この興味ふかい場面に、マーチおばさんが、びっこをひきながらはいって来なかったら、そのつぎにはどんなことが起ったでしょう?
 マーチおばさんは、ローリイからマーチ氏が帰宅したことを聞くと、すぐさま甥にあいに馬車をのりつけました。
びっくりさせるために案内も乞わずにはいって来ましたが、
たしかにメグとジョンはおどろき、メグはとびあがり、ジョンは書斎へ逃げこもうとしました。
「おや、まあ、これはいったい、なにごとですかい?」と、老婦人は杖で床をたたき、二人がそこにいたのをあやしみました。
「その男が、お前さんの顔をなぜあかくさせたかね?
「ただお話ししただけです。ブルックさんは、こうもりがさをとりにいらしたのです。」
「ほう、ブルック、あの子の家庭教師がね? ああ、わかりました。
ジョウがおとうさんのことづけをいいに来たとき、まちがえて口をすべらしたのを聞いた。
お前さんは、承知しはしないだろうね?」
「しっ! 聞えますわ、おかあさんをよんでまいりましょうか?」
「まだいい。お前にいうことがあります。
お前がその男と結婚する気なら、わたしはびた一文もあげないからね、
よくおぼえておき、そして、りこうにおなりよ。」
今もメグは、強制的にそういわれると愛情と片意地で、
「あたしは、好きな人と結婚します、お金はあなたの好きな方にあげて下さいませ。」
「なんですって! そんな口のききかたをして、
「お金持と、愛のない結婚するよりましですわ。」と、メグはゆずっていません。
 
Copyright (C) Louisa May Alcott, Masaru Mizutani
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