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The Adventures of Sherlock Holmes シャーロック・ホームズの冒険
The Adventure of the Beryl Coronet 緑柱石の宝冠 7
Sir Arthur Conan Doyle アーサー・コナン・ドイル
AOZORA BUNKO 青空文庫
私が確信している真実をあなたが証明してくれると信じています。私の従兄弟のアーサーがこの犯罪に無実であるということを。」
「私もあなたの意見に完全に賛成です。そして、あなたと一緒にそれを証明できると信じています」とホームズは答え、マットに戻って靴についた雪を払い落とした。
「メアリー・ホールダー嬢にお話しする栄誉をいただいたと思っています。
「この恐ろしい事件を解決するのに役立つなら、どうぞそうしてください」
「あなた自身は昨夜なにか物音をお聞きにならなかったのですか?」
「何も聞いておりません、叔父が大きな声で話し始めるまで。
昨晩、彼女は恋人に会いに出ていたとあなたはお父さんにおっしゃったと思いますが?」
「そうです。彼女は応接室で接客していた娘で、お父さんの宝冠について話すのを聞いたのかもしれません。」
「なるほど。彼女は恋人に告げるために外出し、二人で強盗を計画したのではないかとおっしゃるのですね。」
「しかし、こうした曖昧な説が何の役に立つのですか。」と銀行家はいらだちながら叫んだ。「アーサーが王冠を手に持っているのを見たと言ったでしょう。」
「ええ。夜にドアが閉まっているか見に行ったとき、彼女が忍び込んでくるのが見ました。
「ええ、知っています !彼は私たちのところに野菜を届けてくれる八百屋です。
「彼は」ホームズが言った。「ドアの左側に立っていたのですね? つまり、ドアに着くのに必要な距離よりもさらに先の勝手口を少し過ぎたところに?」
若い女性の表情豊かな黒い目に、恐怖のようなものが浮かんだ。
「まあ、あなたはまるで魔術師のようですね」と彼女は言った。
彼女は微笑んだが、ホームズの痩せて熱心な顔にはそれに応える微笑みはなかった。
「今から二階に上がれるのが楽しみだ」と彼は言った。
彼は窓から窓へと素早く歩き回り、ホールから馬小屋の通路に面した大きな窓の前でだけ立ち止まった。
彼はその窓を開け、強力な拡大鏡で窓枠を非常に注意深く調べた。
Copyright (C) Sir Arthur Conan Doyle